映画レビュー

【映画レビュー】それでも俺は飯食うぞ / 『この世界の片隅で』 片渕須直

この映画は、食事を中心にまわっている。 どんな状況でも、人々はご飯を食べ続ける。 空爆が始まる前の平和なひととき、軍港が火の海になったとき、不発弾が爆発したとき、大切な人を失ったとき、原爆の投下地に行ったとき。 映画レビューなんだから、失った…

【映画レビュー】HAPPY ENDから見る喪失しない新海誠 / 新海誠『君の名は。』

www.kiminona.com 新海作品の本質は<断絶>だ。 特に、距離と記憶の2つ。 『君の名は。』では、この2という数字が重要になる。今作では、全体を通して「2つのものが1つになる」というテーマが貫かれている。 話を戻そう。新海監督の根本にあるのは<断絶>であ…