「いいことないなあ」と思うときに書く

よくないことがひとつ起きると、連鎖的に過去を悪く評価してしまう。

 

そうすると、未来も暗くなる。

 

「ついてないなあ」という気分を補強してしまうようなことを、無意識に選んで認識するようになる。「よかったな」と思えることが、同時に発生していたとしてもだ。気分の恒常性とでも言おうか。

 

芸術の力ってほんとに偉大で、ユーモアのある映画1本観るだけで考えが変わったりする。「人生変わりました」なんてのは、いままで抱えてきた認識の恒常性が書き換わったのだ。価値観が壊れて新しくなったと言ってもいい。

 

この世にある強い意気込みはだいたい気のせいだと思っている。そこからつなげていくと、私のいまの「いいことないなあ」という気分も、ただの水面の揺れぐらいである可能性が高い。

 

「すべては仮説である」と言うわけではない。正気か狂気かを主張するわけでもない。私たちの身の回りには定かでないことがあまりにもあるから、へこんでいたとしても、そんななかのひとつの振動みたいなものだと書いていて思う。